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京都地方裁判所 昭和59年(む)9580号 決定 1984年9月08日

主文

本件準抗告をいずれも棄却する。

理由

一本件準抗告の趣旨および理由は検察官提出の準抗告申立書記載のとおりであるからこれをここに引用する。

二当裁判所の判断

別紙のとおり、本件準抗告は理由がないから刑訴法四三二条、四二六条一項により主文のとおり決定する。

(伊藤正高 塩見久喜 横田信之)

〔別紙〕

本件は被疑者が白昼現職警察官である鹿野巡査を襲い所携の刃物で同巡査をメッタ突きにし、その反抗を抑圧して、けん銃を強取し、更に同けん銃で同巡査を射ち、同巡査を殺害したという事案であり、被疑者は現在被疑事実を全面否認し、しかも、被害物件かつ犯行供与物件である本件けん銃もいまだ発見されていない状況にあるところ、本件被害者は現職警察官であり、被疑者は本件犯行を否認し警察組織に対し強い反感を有していることに鑑みると、勾留場所を京都拘置所とした原裁判の判断は洵に相当であるうえ、同所での勾留ではいわゆる面通し、実況見分が不可能とは認め難いものといわざるをえない。

また被疑者が罪証隠滅をすると疑うに足る相当な理由は認められるものの、本件では共犯者の存在、組織を背景にした犯行とは見い出し難く、被疑者と共謀し、或いはこれに同調、共鳴して積極的に、これに働くものが存するものとは想定しえないものであるから、接見禁止等の点に関する原裁判官の判断も不当なものとはいえない。

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